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歯周病の恐ろしさ

2018.08.29

こんにちは。

今回は歯周病についてお話したいと思います(ノ゚ω゚)ノ

歯周病がどんなものかについては以前ブログで書きましたが、
今回は歯周病が全身に及ぼす影響など、その恐ろしさについてお話します!

歯周病菌は、様々な病気に関連していることが近年分かっています…!

★糖尿病
歯周病は以前から、糖尿病の合併症の一つと言われてきました。
実際、糖尿病の人はそうでない人に比べて歯肉炎や歯周炎にかかっている人が多いという疫学調査が複数報告されています。
さらに最近、歯周病になると糖尿病の症状が悪化するという逆の関係も明らかになってきました。
つまり、歯周病と糖尿病は、相互に悪影響を及ぼしあっていると考えられるようになってきたのです。
歯周病治療で糖尿病も改善することも分かってきています。

★狭心症・心筋梗塞
動脈硬化により心筋に血液を送る血管が狭くなったり、ふさがってしまい心筋に血液供給がなくなり死に至ることもある病気です。
動脈硬化は、不適切な食生活や運動不足、ストレスなどの生活習慣が要因とされていましたが、
別の因子として歯周病原因菌などの細菌感染がクローズアップされてきました。
歯周病原因菌などの刺激により動脈硬化を誘導する物質が出て血管内にプラーク(粥状の脂肪性沈着物)が出来血液の通り道は細くなります。
プラークが剥がれて血の塊が出来ると、その場で血管が詰まったり血管の細いところで詰まります。

★脳梗塞
脳の血管のプラークが 詰まったり、頸動脈や心臓から血の塊やプラークが飛んで来て脳血管が詰まる病気です。
歯周病の人はそうでない人の2.8倍脳梗塞になり易いと言われています。
血圧、コレステロール、中性脂肪が高めの方は、動脈疾患予防のためにも歯周病の予防や治療は、より重要となります。

★誤嚥性肺炎
誤嚥性肺炎とは、食べ物や異物を誤って気管や肺に飲み込んでしまうことで発症する肺炎です。
肺や気管は、咳をすることで異物が入らないように守ることができます。
しかし、高齢になるとこれらの機能が衰えるため、食べ物などと一緒にお口の中の細菌を飲み込み、
その際むせたりすると細菌が気管から肺の中へ入ることがあります。
その結果、免疫力の衰えた高齢者では誤嚥性肺炎を発症してしまいます。
特に、脳血管障害の見られる高齢者に多くみられます。
誤嚥性肺炎の原因となる細菌の多くは、歯周病菌であると言われており、
誤嚥性肺炎の予防には歯周病のコントロールが重要になります。

★関節炎・腎炎
関節炎や糸球体腎炎が発症する原因のひとつとして、ウィルスや細菌の感染があります。
関節炎や糸球体腎炎の原因となる黄色ブドウ球菌や連鎖球菌の多くは、歯周病原性細菌など口腔内に多く存在します。
これらのお口の中の細菌が血液中に入り込んだり、歯周炎によって作り出された炎症物質が血液に入り込むことで、
関節炎や糸球体腎炎が発症することがあります。

上記の様に、歯周病は様々な病気との関連性が分かっています。

挙げた以外にも女性ホルモンとの関連性も高いことが分かっており、
なかでも妊娠している女性が歯周病に罹患している場合、低体重児および早産の危険度が高くなることが指摘されています。
これは口の中の歯周病細菌が血中に入り、胎盤を通して胎児に直接感染するのではないかといわれています。
その危険率は実に7倍にものぼるといわれ、タバコやアルコール、高齢出産などよりもはるかに高い数字なのです。

こうやって聞くと恐ろしいですよね((o(;△;)o))

毎日の食生活を含めた生活習慣を見直し、歯周病を予防する事が全身の生活習慣病を予防することにつながります。
口腔ケアも自分一人できちんと行うのは難しいと言われています。
こういった病気を防ぐ為にも、半年に一度は歯科を受診し、
口腔内のケアを受けるようにしてくださいね(=´ー`)ノ

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